洗面所の壁紙と床材の選び方ガイド!おしゃれで機能的な家づくりをサポート
洗面所の壁紙や床材の選び方には、リビングや寝室とは異なるポイントがあります。注文住宅を建てる際は、汚れや水濡れに強い素材を選ぶことが重要です。この記事では、おしゃれで機能的な壁紙や床材の選び方やコツを解説します。マイホームの新築をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
洗面所の壁紙や床汚れの主な原因と対策
洗面所の壁紙や床材を選ぶにあたって、どのような原因で汚れが生じるのかを理解しておく必要があります。洗面所のお手入れを簡単にするためにも、主な汚れの原因と対策を把握しておきましょう。
水垢
水垢は壁紙や床よりも洗面台や蛇口、鏡につきやすい汚れです。水道水に含まれるミネラルやカルシウムが固まったもので、白いうろこ状となって現れます。水滴を放置してしまうと洗面台の陶器がザラザラになってしまう場合もあるので、使用後はこまめに拭き取るよう心がけましょう。
整髪料や化粧品
洗面所で身支度を行うご家庭が多く、整髪料や化粧品も壁や床の汚れの原因となります。白や無地の壁や床の場合、汚れは目立ちやすく、後から使う人に不快感を与える可能性が高いでしょう。とくにヘアカラー剤は周囲に飛び散りやすく、汚れが落としにくいので注意が必要です。
カビや黒ずみ
水分が原因のカビや黒ずみは壁や床にも生じるため、洗面所の汚れとしても目立ちます。とくにお風呂場に続いている間取りの場合は、入浴時に湿気が充満しやすいというのが課題です。窓がないと換気が難しいため、水分を吸収しやすい素材の壁紙を選んでしまうとカビが発生しやすくなります。予防のためには、十分な換気と水の沁みにくい素材選びが必要です。
洗面所の壁紙におすすめの機能5選
洗面所の壁紙を水滴や汚れから守るためには、いくつかの機能が役に立ちます。新築時の美しい状態を保つためには、掃除の手間がかからないという性能も欠かせません。洗面所の壁紙におすすめの機能について、5つ紹介します。
防水機能
洗面所の壁紙や床材には防水性が不可欠です。水が飛び散りやすい環境のため、水はじきの良い素材を選ぶと簡単に拭き取れます。放っておくと湿気がたまりやすい場所でもあるので、少しでも水分をためない工夫が必要です。防水機能があれば、快適な湿度を保ちやすくなります。
防汚機能
洗面所の壁紙や床材には防水機能と同様に、汚れ防止機能も重要です。防汚機能があれば汚れがつきにくくなるため、掃除の回数も少なくできます。小さなお子さんがいるご家庭では、外遊び後の汚れた手で壁を触られる機会も多いので便利です。毎日使う場所だけに、少しでも汚れるリスクを減らしておくと家事の負担が減ります。
防カビ機能
防カビ機能を備えた壁紙や床材は、カビの発生を防ぐのに役立ちます。北向きや通気性の悪い洗面所ではカビが繁殖しやすいため、防カビ機能があると安心です。カビは健康にも影響を及ぼす可能性があるため、アレルギーや呼吸器系に不安がある方は積極的な活用がおすすめです。
吸放湿機能
吸放湿機能は、湿度が高い時に湿気を吸収し、乾燥している時には湿気を放出する機能です。洗面所の湿度を常に快適に保てるので、結露やカビの抑制に役立ちます。お風呂に直結している洗面所に適しており、脱衣所としても活用する場合は必要な機能です。
消臭機能
洗面所の換気が不十分だと、不快な臭いが広がる恐れもあります。消臭機能のある壁紙なら、悪臭の発生を軽減できて便利です。ただし、消臭機能だけで完全に臭いを断ち切れるわけではありません。適度な換気や定期的なお手入れで臭い対策を行いましょう。
洗面所の壁紙の色を選ぶコツと色彩イメージ
洗面所のカラーコーディネートにおいて、壁や床の色は重要なポイントです。洗面台や収納棚とのバランスを考慮し、空間全体でカラーバランスを取るとおしゃれに仕上がります。内装の決め手ともなる壁紙の色選びや色彩イメージについて解説しましょう。
空間が広く感じられる色を選ぶ
洗面所の壁紙や床材は、広々とした印象がある色を選びましょう。マイホームの洗面所は他の部屋と比べて狭くなりがちなので、圧迫感を与えない色選びが重要です。ホワイト系や明るい色を選べば、解放感が生まれ、鏡に映る姿も見やすくなります。
汚れが目立ちにくい色や素材を選ぶ
洗面所の壁紙や床材は、汚れが目立ちにくく、お手入れしやすい色や素材を選ぶ必要があります。水はねが多い洗面台周りではカビや黒ずみが発生しやすく、石鹸やシャンプーなどの汚れもつきやすいためです。凹凸のないツルッとした壁紙や、柄のついたデザインが適しています。
周辺との配色バランスを意識する
洗面所の壁紙は、洗面台や収納ラックなど周辺アイテムとの配色バランスを考えながら選ぶのがポイントです。空間全体を俯瞰してカラーコーディネートすると、統一感が生まれやすくなります。配色バランスを意識する際には、「ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%」の比率を参考にすると良いでしょう。
色のイメージを理解する
洗面所の印象は壁紙や床のカラーコーディネートによって大きく左右されます。代表的な色彩イメージを理解し、洗面所の雰囲気に合った色を選ぶことが重要です。
ホワイト系
ホワイト系の空間は、爽やかで清潔感があり、広々とした印象を与えます。洗面所でも人気があるものの、白すぎる空間は緊張感や恐怖感を与えるので注意が必要です。また、白は汚れが目立ちやすいため、こまめな掃除が必要となります。小さなお子さんがいるご家庭では、汚れた手で触りやすい場所に柄物のアクセントクロスを貼るのもおすすめの対策方法です。
グレー系
グレー系の壁紙は、控えめで落ち着いた印象を与え、他の色とも調和しやすいメリットがあります。穏やかさを与え、気持ちを落ち着かせてくれる色でもあるので、洗面所にも適した色です。シックな雰囲気を演出できる一方で、過度に使用すると地味で不安な印象を与えてしまいます。閉塞感の漂う空間にしないためには、壁の一部だけをグレーにしたり、明るめのトーンを選んだりしましょう。
ブルー系
青は海や空、地球を連想させる色で、清涼感があります。副交感神経を優位にさせる作用もあるため、精神的な落ち着きを促し、リラックスできる色として洗面所の壁紙としても人気です。寒色系の特徴として、ブルーの壁紙の部屋は涼しく感じます。暑い季節には洗面所の体感温度が下がり快適なものの、冬には寒さを感じやすくなるというのが難点です。
ベージュ系
ベージュは、穏やかで柔らかい印象を与え、安心感をもたらす色として知られています。インテリアやファッションでも、ナチュラルテイストを好む方に人気の色です。しかし、無難で地味なイメージもあり、個性的な雰囲気を求める方からの支持は低めとなっています。ベージュ系のインテリアをおしゃれに仕上げるためには、アクセントカラーとしてビビッドな色と組み合わせるのも1つの方法です。
ブラウン系
ブラウン系は、温もりや落ち着きを感じさせる色で、親しみやすい空間を作ります。土や木を連想させる色なので、自然を感じさせるグリーンとの相性が良いのも特徴です。洗面所に観葉植物を置きたいと考える方には、ブラウン系の壁紙をおすすめします。インテリアコーディネートに慣れていない場合は、ドアや窓枠の色と合わせたブラウンを選ぶと統一感を出しやすく失敗しません。
柄物の壁紙で洗面所の個性を引き立てるポイント
洗面所の壁紙選びは、機能や色が決まったらほぼ終了です。全体の仕上がりをイメージして物足りなさを感じた場合は、壁紙や床材を柄物にしたり、一部に違う色や柄のアクセントクロスを採り入れたりする方法があります。柄にも色と同じようにイメージがあるので、洗面所の雰囲気に合わせて選びましょう。
木目調
木目は、線が均等に並んでいないため、見ている人がゆらぎを感じるというのが特徴です。温かみを感じてリラックスできる木目調は、天然の木を連想させるため人気があります。注文住宅では天然素材を好む方が多いものの、洗面所は湿気が多い場所なので木目柄の壁紙のほうが管理しやすくて便利です。
ボタニカル柄
自然の植物をモチーフにした柄で、さまざまな種類の植物や花、葉が描かれています。洗面所の壁紙に採り入れると、リラックスできる空間に仕上がるというのが人気の理由です。配色によっては上品で高級感のある空間に仕上がるため、ホテルライクな暮らしを望む方にも選ばれています。
大理石柄
大理石柄の壁紙は、高級な家具や内装材として使用される天然の大理石と同様にラグジュアリーな雰囲気を手軽に楽しめます。天然の大理石とは異なり、大理石柄の壁紙なら日常のお手入れが簡単というのも便利なポイントです。水滴がつきやすい洗面所でも気軽に利用でき、割れる心配もないので安心して採用できます。
レンガ柄
レンガ柄の魅力は、優れたデザイン性だけでなく、多彩なバリエーションがある点にあります。色や柄の大きさによって、スタイリッシュな雰囲気からナチュラルテイストまで、幅広いスタイルのインテリアに適応できるのも人気の理由です。汚れが目立ちにくい柄でもあるので、洗面所の生活感を抑えたい方にも好まれます。
洗面所の壁材は壁紙以外の選択肢もある
洗面所の壁材として、壁紙は一般的な選択肢です。壁紙にはさまざまな材質があるものの、撥水クロスは水や汚れが染み込みにくい性質で人気があります。一方で、注文住宅を建てる場合、壁紙以外の壁材を希望する方も少なくありません。そのため、洗面所におすすめの壁材を2つ紹介します。
タイル
タイルは焼き物のため、非常に硬く耐久性に優れています。表面にツヤのある仕上げを選ぶと、水や汚れが染み込まず、掃除も簡単です。タイル独特の素朴で温かみのあるデザインは、洗面台周りをおしゃれな雰囲気に演出します。しかし、目地が汚れやすく、強い衝撃で割れる可能性がある点には注意が必要です。
防水パネル
防水パネルはキッチンで使用されるケースが多いものの、防水性と手入れの容易さから洗面所でも人気があります。高圧メラミンやホーローなどの素材があり、水が染み込まないというのが最大のメリットです。耐久性が高く、傷がつきにくい性質のため、長期間使用しても劣化は少なく済みます。ただし、壁紙と比べて材料費が高いので、水が飛びやすい範囲のみを防水パネルにするのもおすすめの方法です。
洗面所の壁紙と合わせて検討したい3つの床材
洗面所の床材は、水濡れに強い性質が求められます。脱衣所を兼ねる場合は、高温多湿な環境にも耐えられる材質を選ぶことが重要です。洗面所の壁紙と合わせて検討したいおすすめの床材を3つ紹介します。
クッションフロア
クッションフロアは、耐水性があり、汚れも簡単に落とせる塩化ビニル製の床材です。洗面所で多く採用され、色や柄のバリエーションが豊富に揃っています。木目柄や石目柄、タイル柄などから、ご自身の好みに合ったものを選択可能です。ただし、柔らかい素材のため、家具の重みで凹んだり、尖ったもので引っかき傷がつきやすかったりする性質もあります。
フロアタイル
フロアタイルも、洗面所で多く使用されている床材の1つです。クッションフロアと同様に水に強い塩化ビニル系素材です。ただし、クッションフロアがシート状であるのに対し、フロアタイルはパズルのように並べて貼る形式となります。素は硬めで、凹みや傷はつきにくいのがメリットです。価格はやや高めですが、木や石材の質感を模した商品も存在します。
フローリング
隣接する廊下や居室と同じフローリングを洗面所に使用すると、一体感のある空間コーディネートを実現可能です。ただし、天然木でできた無垢のフローリングや木材が表面に貼られたフローリングは、水濡れに弱い性質があります。多くのメーカーが水周り用のフローリングを用意しているので、機能性を確認した上で選ぶと水に濡れても安心です。
まとめ
洗面所の壁紙や床材は、機能とデザインの両面を考慮して選ぶ必要があります。水濡れや汚れを防ぐためには、防水性や防汚機能を備えた材質がおすすめです。また、色や柄についても、配色バランスや汚れの目立ちにくさや落としやすさを大切に選ぶと失敗しません。記事の内容を参考に、洗面所を丈夫で長持ちするおしゃれな空間に仕上げましょう。