注文住宅の洗面所デザインと配置のポイントは?おしゃれで使いやすいを叶えよう
洗面所で微笑みあう夫婦

家づくりコラム

注文住宅の洗面所デザインと配置のポイントは?おしゃれで使いやすいを叶えよう

洗面所で微笑みあう夫婦

自由に設計できる注文住宅を建てるのなら、洗面所にもこだわりませんか。家のデザインや内装のテーマに合った洗面所や洗面台は、毎日の生活を豊かにしてくれます。ただし、家族全員が使う場所なので、使い勝手の良さも忘れてはなりません。

この記事では、注文住宅を検討中の方に向けて、おしゃれで機能的な洗面所を叶えるためのポイントを解説します。毎朝の準備や入浴後の身支度をスムーズにしたい方や、利便性の良い洗面所の配置を知りたい方は参考にしてみてください。

注文住宅の洗面所を魅力的に仕上げる3つのポイント

洗面台を掃除する女性

注文住宅の洗面所の魅力は、「自由度の高さと豊富な選択肢」にあります。建売住宅のように設計された洗面所ではないので、間取りや洗面台、収納棚までを自由に決められるためです。注文住宅ならではの洗面所を仕上げるためのポイントを3つ紹介しましょう。

1.デザイン性にこだわる

注文住宅では、洗面所の広さだけでなく、床や壁材、洗面台や収納棚までを自由にデザインできます。施工主の好みでさまざまなアレンジができるため、ご自身の理想を実現しましょう。入居後のストレスを減らすためにも、デザインや機能性は納得いくまで検討するのがおすすめです。モデルルームの雰囲気や好みのインテリアを参考にすると、イメージが具体的にわきます。

2.開放的に仕上げる

注文住宅の設計上、リビングやキッチンを優先してしまうと洗面所のスペースは限られてしまうのが課題です。建売住宅の場合、洗面所が狭い、暗いというケースも少なくありません。注文住宅であれば、窓や造作棚を効果的に配置して開放的な空間に仕上げられます。洗面台まわりが明るいとメイクや髭剃りもスムーズにできて便利です。

3.使いやすさをカスタマイズする

洗面所の使いやすさは、広さや明るさの問題だけではありません。掃除のしやすさ、収納の多さも大きく関係します。建売住宅の場合、洗面台や洗面ボウルの種類を掃除のしやすさから選べるのもポイントです。収納も造作すれば、スッキリと片づけられるでしょう。家事や育児に忙しい世帯だからこそ、日頃のストレスを減らせる工夫は重要です。

注文住宅の洗面所に設置する洗面台は2タイプ

洗面台インテリアイメージ

洗面所に欠かせないのが洗面台で、「既製品」と「造作品」の2つに分かれます。どちらのタイプにもメリット・デメリットがあり、注文住宅の場合はご自身でお好みのタイプを設置可能です。それぞれの特徴とあわせて解説しますので、どちらが適しているか検討してみましょう。

既製品の洗面台

既製品の洗面台は、建売住宅で設置されているように洗面ボウルや鏡、収納スペースまで規格が定められています。工場で大量生産できるため、費用は比較的安く済むのが魅力です。デザインはシンプルなものが多く、要望にあわせた細かいカスタマイズはできません。一般的には以下のものがセットになっているので、洗面台一式を一度に選べます。

・収納付きの鏡
・照明
・蛇口
・水栓ボウル
・下部収納

デザインや機能性に要望がない場合や費用を押さえたい方は、既存の洗面台がおすすめです。

既製品の洗面台のメリット

既製品の最大のメリットとして、設置費用が抑えられるという点があります。各メーカーが多様なグレードやサイズ展開をしているため、予算やライフスタイルにあわせて無理なく選べるのが魅力です。

既成の洗面台は多くの人が快適に使用できるように設計されており、次のような特徴を兼ね備えている製品が多くなっています。

既製品はショールームで現物を確認でき、事前に洗面台の使い勝手を体験できるのも強みです。

既製品の洗面台のデメリット

既成の洗面台はサイズや性能に規格があり、デザインも万人受けするシンプルなものが主流となっています。オリジナリティはないので、個性的な洗面所を目指す方には物足りないかもしれません。サイズも一般的な洗面所のサイズにあわせてあるので、設置図ペースを慎重に計画する必要があります。

壁や床材にこだわった場合、シンプルな洗面台が浮いてしまわないよう注意しましょう。既成の洗面台にも造作に近いデザインもあるので、全体のバランスを見ながらの検討がおすすめです。

造作洗面台

造作洗面台は、既製品とは異なり洗面台のパーツをイチから選べます。デザインだけでなく、素材や施工方法までカスタマイズでき、注文住宅の洗面所にピッタリです。主に以下のパーツにこだわりたい方におすすめします。

・鏡
・水栓ボウル
・蛇口
・棚板
・照明
・収納

造作洗面台のメリット

造作洗面台の最大の魅力は、自由に設計できる点です。洗面所の広さにあわせてサイズを自由に調整できるうえに、洗面ボウルや鏡の数も増やせます。大家族や朝の仕度がストレスになっているご家庭は、利便性も期待できるのが魅力です。

デザインも細部までこだわれるので、インテリアに興味がある方にも人気があります。SNSや雑誌などで理想の洗面台がある場合は、造作で再現するのもおすすめです。

造作洗面台のデメリット

造作洗面台は、既製品と比べてコストが高くなりやすいという課題があります。パーツを自分で選ぶ必要があり、カタログやショールームでの比較検討も不可欠です。デザインを重視しすぎると、水はねや水栓の不良などの問題が生じる可能性もあります。

素人には判断がむずかしい問題もあるため、信頼できる工務店のサポートを受けると安心です。

注文住宅におすすめの洗面所の配置

注文住宅の洗面所

洗面所を家のどこに配置するかで、生活のしやすさは変わってきます。家族全員が毎日使う場所なので、なるべくストレスのない動線を心がけましょう。注文住宅で多く見られる配置とポイントを解説します。

浴室の隣に配置

最もポピュラーな配置は、浴室の隣に脱衣所を兼ねた洗面所を設けるパターンです。合理的な配置で、以下のような使い勝手の良さがあります。

洗面台の横に洗濯機を置けば、予洗いしやすいのもメリットです。水まわりを1か所にまとめられ、配管設備の簡略化や修繕費用の削減にもつながります。

脱衣所隣に配置

脱衣所の隣に洗面所を設置し、扉をつけて独立させるのもおすすめの配置です。家族がお風呂に入っていても、洗面所を利用できるのはストレス軽減に役立ちます。家族の人数が多く、生活の時間帯が重なる家庭には重宝する配置です。

ただし、扉の分だけ床面積を広くする必要があるため、他の部屋とのバランスに注意します。面積に余裕がない場合は、ほかの配置を検討しましょう。

廊下に配置

廊下に洗面所を配置するという方法もあり、来客が多いご家庭にはおすすめです。浴室と離れた場所に洗面所があれば、家族以外の人でも気兼ねなく利用できます。トイレと脱衣所の間に配置すれば、お風呂に入る前やトイレ後に洗面台を手軽に使用できて便利です。

冬場は廊下が寒くなりやすいため、暖房システムも検討しましょう。洗面台の種類によっては水はねしやすいので、廊下が濡れないように対策も必要です。

玄関に配置

玄関を入ってすぐの場所に洗面台を設けると、帰宅後の手洗いがスムーズにできます。インフルエンザのような感染症が流行る時期や、外遊びをするお子さんの汚れ対策にも役立ち便利です。

洗面所のみを玄関に配置してしまうと、配管工事の手間がかかります。そのため、トイレや浴室も近くに設置したほうが経済的です。

サブ洗面所を配置

1階にメインの洗面所を設けて、2階にもう1つサブの洗面所を設ける方法もあります。家族がお風呂に入っていて1階の洗面所が使えなくても、2階で手洗いうがいができて便利です。

別のフロアに洗面所を設けると、思春期のお子さんやゲストが宿泊した際も役に立ちます。

寝室の近くであれば、身支度を整えてからリビングに降りていけるのも魅力です。

注文住宅の洗面所を検討する際のポイント

洗面台の前で笑顔の家族

注文住宅の洗面所は自由度が高いのが魅力な反面、設計の際はさまざまな要素について検討しなければなりません。入居後の生活でストレスを減らすためにも、注意しておきたいポイントを解説します。

洗面ボウルと鏡の数

洗面台には洗面ボウルを2つに並べるスタイルもあり、家族が並んで洗顔や身支度をできるのが魅力です。ワイドタイプの洗面台となるためスペースが必要なものの、朝のストレスは大幅に削減できます。

洗面ボウルを増やすのがむずかしい場合、鏡のみを壁に設置するのも1つの方法です。洗顔後のスキンケアやお化粧ができるので、ほかの家族の邪魔になりません。

家族の人数や生活の時間帯によっては、2ボウル洗面台や鏡の増設を検討してみましょう。

コンセントの配置

洗面台の周辺では、以下のようにコンセントを必要とする機会が多くあります。

設計段階でコンセントの数や位置を慎重に検討し、すべての家電を同時に使用できるようにしておくと便利です。

2人同時にドライヤーや髭剃りを使用する可能性がある場合、鏡の両サイドにコンセントを配置する方法もあります。鏡の裏にスペースがある場合、コンセントを設置しておけば充電しながらの収納も可能です。

収納スペース

洗面所と脱衣所が一体化している場合、タオルや着替えの収納スペースも必要となります。メイク道具やヘア小物が多いご家庭の場合は、洗面台まわりの収納が取りだしやすいいかどうかも重要です。洗濯洗剤やシャンプー類のストックも考えている場合は、重さに耐えられる棚を用意しましょう。

洗面所の間取りを考える時点で、造作棚の設置を検討しておくとスッキリとした見た目で大容量の収納が可能です。洗面台や洗濯機上部はデッドスペースになりやすいので、収納スペースとしておすすめします。

バスタオルかけ

お風呂上りのカラダを拭いたバスタオルは、広げて干しておかないと臭いの原因です。夜のうちに洗濯乾燥をセットするご家庭でない限り、家族全員分のバスタオルをかけられるスペースが必要となります。

バスタオルかけ1本では数が足りないので、ドアや高い位置にフックを設置するなど工夫しましょう。家族の人数や来客の予定を考えて、余分に用意しておくと入居後も快適です。

室内物干し

洗濯機から取りだしてすぐに干せるのが便利と、洗面所に物干し棹を設置する方も多くいます。毎日の家事が楽になるだけでなく、雨の日や花粉の季節に洗濯物を干せるのも便利です。

洗面所に室内干し用の物干し棹を取りつける場合、通常の洗面スペースでは広さが足りません。濡れた洗濯物による湿気対策も必須となるため、換気システムや除湿機の検討も同時におこないましょう。

床や壁の素材

洗面所では水撥ねによって、床や壁が濡れやすいという問題があります。床材や壁紙は湿気や水に強い素材選びが重要で、撥水加工やタイルがおすすめです。ただし、床をタイルにしてしまうと、冬は冷たくなってしまうので注意しましょう。デザインとしてタイルが希望の場合は、タイル模様のクッションフロアがおすすめです。

ヒートショック対策

一戸建て住宅では、部屋の温度差によって生じるヒートショックに注意する必要があります。ヒートショックとは具体的に以下のような健康被害です。

気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックといいます。この血圧の乱高下に伴って、脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が起こります。

引用:社会福祉法人 恩賜財団 済生会「冬場に多発! 温度差で起こるヒートショック

お風呂で暖まった後、寒い脱衣所で発症しやすいというのが特徴の1つです。注文住宅の性能によっては、洗面所にも暖房を取りつけたほうがいい場合もあります。足元に置ける暖房器具だと火傷の恐れもあるので、壁掛けタイプの暖房がおすすめです。

まとめ

注文住宅の洗面所は、建売住宅とは違って自由に設計できるのが魅力です。造作洗面台ならパーツもイチから選べ、納得のいくデザインに仕上げられます。機能面においても、家族構成やライフスタイルにあわせて使い勝手の良さをカスタマイズできるのが魅力です。

洗面所は水を使う場所のため、配管や換気については素人では判断できない場合もあります。信頼できるハウスメーカーや工務店に相談しながら、おしゃれで快適な洗面所を手に入れましょう。

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