ウッドショックはいつまで続く?原因と住宅購入の判断方法を解説
ウッドショックはいつまで続く?原因と住宅購入の判断方法を解説

家づくりコラム

【2023年最新】ウッドショックはいつまで続く?原因と住宅購入の判断方法を解説

ウッドショックはいつまで続く?原因と住宅購入の判断方法を解説

今、世界的な木材不足「ウッドショック」によって、戸建て住宅の価格が高騰しています。これからマイホームの購入・建築を予定している方の多くは、ウッドショックのいま住宅を購入すべきなのか、それとも住宅価格が落ち着くまで待つべきなのか判断に迷われているのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ウッドショックがいつまで続くのか、またその原因とウッドショック下における住宅購入の判断方法について解説していきます。

ウッドショックとは

ウッドショックとは

ウッドショックとは、木材価格が高騰して需給がひっ迫した状態を指します。
2021年になって発生したウッドショックは木材の輸入価格の高騰が著しく、木材の自給率が約4割(41.4%※)の国内において、木材の輸入に頼ってきた日本の住宅業界にとって打撃となっています。

※林野庁「令和3円木材需給表」
https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/attach/pdf/220930-2.pdf

ウッドショックの原因

ウッドショックの原因

では、今回ウッドショックが起きた原因は何なのでしょうか。いろいろな原因が絡み合っていますが、大きく分けると以下の3つあります。

それぞれの原因を以下で詳しく見ていきましょう。

新型コロナウイルスの影響

今回発生したウッドショックの原因として一番に挙げられるのは、新型コロナウイルスの影響です。どういった経緯で木材価格の高騰につながったのか説明していきましょう。

新型コロナの影響①木材の輸入先のロックダウン

一見すると木材価格の高騰と新型コロナウイルスは無関係に思えますが、製材所のロックダウンによって林業従事者が働けない期間ができたことで木材価格が高くなってしまいました。日本が木材を輸入している先はアメリカやカナダですが、これらの地域でもロックダウンや感染症対策により満足に働けない期間がありました。

今でこそ欧米ではマスクなしで働けるようになりましたが、一度高騰した価格が元の値段に戻るまでには長い時間がかかります。木材は未だ品薄状態のため価格高騰は続いています。木材の供給が正常になっても、すぐには価格が下がらない状態がしばらく続く可能性があります。

物流の活発化によるコンテナ不足

ウッドショックは、木材を輸送するためのコンテナ不足も原因です。コロナ禍に入り、人々はオンラインで買い物をするようになりました。それに伴い物流が活性化して大量に使われるようになったのがコンテナです。世界的なコンテナ不足により、たとえ木材という商品自体があっても流通できないことが原因のひとつでした。

コンテナを新しく大量に作ることも不可能ではないかもしれませんが、今度はそのコンテナを運ぶための移動手段が多く必要になります。そして、船や車などを運転する物流業界の人手も必要になるでしょう。コンテナをただ増やしただけではウッドショックを解決しない点が難しいところです。

アメリカの住宅購入世代の増加

現在、アメリカでは住宅購入世代である20~40代の人口が増加しています。また、コロナ禍により巣ごもりをする機会が増え、より快適な家を作ろうという意識が高まり、住宅に木材がたくさん使われるようになりました。結果、アメリカ国内の木材需要が高まり、輸出に回す木材が少なくなり、輸出先の日本の住宅業界でウッドショックが引き起こされた一因となりました。

ロシアの木材輸出制限

今年2022年3月8日、ロシア政府はウクライナ侵攻の制裁処置に対する報復処置として、日本を含む48の国と地域を「非友好国」として承認。非友好国に対しての木材の輸出制限をしたこともウッドショックの原因のひとつです。

日本は幸いにもロシアから木材輸入は少なかったので影響は軽微でしたが、世界規模で見るとロシア産の木材の供給がストップしており大きな影響が出ています。
ウクライナ情勢が日本の住宅業界に悪影響を及ぼしていることはたしかですし、情勢の行方によってはウッドショックが長引くことが懸念されます。

住宅購入の判断方法

住宅購入の判断方法

ウッドショックの中で住宅購入の判断をするのは、いままで説明した原因が複雑に絡み合うため大変難しいです。
今すぐ購入しておいた方が良いのか、それともいつ終わるともわからないウッドショックの緩和を待った方がいいのか、意見がわかれるところです。

そこでここからは早期購入と待機、どちらにどんなメリットとデメリットがあるか解説していきます。

合意書にサインした上で今すぐ購入

住宅購入を早期にするなら、合意書にサインして買うことをおすすめします。
現在、工務店やハウスメーカーは合意書を作って住宅購入を進めているところが多くなっています。ウッドショックにより工期が伸びる可能性があることや、指定した木材の種類を途中で変更しなければならない旨などに合意することで、後に起こりうるトラブルを防ぐためです。

合意書があることで、ハウスメーカーや工務店と施主の意思疎通は円滑になります。しかし、一方で自分たちが希望した通りの間取りやデザインの住宅にならなかったり、長い期間建築を待たりするリスクを負うことにもなります。

リスクを承知の上で住宅を購入するのであれば、木材の使用が減る鉄筋コンクリート造に変更するのも対策のひとつです。また、木材の調達状況などを聞き、気になる工務店やハウスメーカーを比較することもおすすめです。資金繰りが厳しいところだと倒産の危機にあるかもしれません。たとえ家が建ってから倒産したとしても、アフターサービスや保証がなしになることを考えれば不利益になります。

ウッドショックが落ち着くまで待機

住宅購入は、ウッドショックが落ち着くまで待つ選択も間違いではありません。
木材価格は当分の間は高いかもしれません。ですが木材の供給が安定してきたら、資材不足によって工期が遅れる可能性はグッと減るからです。トラブルが起きづらくなるなら計画を途中変更する必要もなくなり、安心できるでしょう。

しかし、デメリットは夢のマイホームを手に入れるのがいつになるかわからないことです。
ウッドショックがいつまで続くのか不明瞭な今、何年待てば回復するのか誰にもわかりません。いつか自分たちの家が持てたらいいと考えているなら待てますが、すぐに家が欲しいなら待つのにも限界があります。

家を買うまで待機をするのであれば、その期間を無駄にするのは良くありません。マイホームを建てれば住宅ローンを何十年と支払い続けていくことになるのですから、今のうちにこの期間を利用して貯金しておくのもウッドショック対策といえます。お金はすぐに貯まるわけではありませんから、ウッドショックが落ち着くまでは貯金をする期間として活用してみるのもおすすめです。

ウッドショックはいつまで続く?

ウッドショックはいつまで続く?

住宅業界もマイホームを購入しようと検討している方も気になるのは、ウッドショックがいつまで続くかということです。一言で言えば「わからない」のですが、どういったきっかけが回復の兆しになるか解説します。

新型コロナウイルスが終息すれば…

ウッドショックが終わるのは、新型コロナウイルスの終息後と考えることができます。
そもそもウッドショックが起こった原因が新型コロナウイルスでもあるので、木材の生産量が増えてコンテナが十分確保できれば、コロナ禍以前のように世界中で潤沢に流通するようになるでしょう。

アメリカの住宅購入人口が減れば…

アメリカでは住宅購入人口が増えていると前述しました。よって、アメリカの住宅購入人口が減れば、アメリカ国内での木材需要が低くなり、価格が抑えられると考えられます。しかし、人口の推移は早々に起こるものではないため、世代交代するくらい待たないとウッドショックの解消には繋がらないと考えられます。

ただ、幸いにも木材自体が世界中で不足しているというわけではありません。日本がアメリカだけでなく他の国を輸入先として見いだせれば、ウッドショックが緩和する可能性も大いにあります。

正直なところは誰にもわからない

未来のことは誰にもわからないと言ってしまえばそれまでですが、今回のウッドショックがいつまで続くのか、誰も明確にはわかりません。
可能性や終息のきっかけはある程度推測できても、未来を的確に予想できるなんて人はいません。よって、住宅購入を今すぐに考えるか、それとも数年様子を見てみるか、は個人の判断に委ねられます。

おすすめしたいのは、子育て世代でこれからマイホームが必要になってくるなら早めに適切な工務店やハウスメーカーから家を購入することです。
大人はウッドショックが落ち着くまで数年待っていられるかもしれませんが、お子さんの成長にとっての数年はあっという間です。すぐに大きくなるので、もし今住んでいるのが賃貸物件などで、部屋数が足りなくなったり、手狭になったりしているのであれば建築するタイミングを早めた方が良いでしょう。

また、家庭内に高齢者がいらっしゃって、住宅のバリアフリー化を望んでいる場合も早めに家を建てることをおすすめします。年々足腰が弱っていく可能性があり、家の中でいつ転んでけがをするかわからない状態なら、早めにバリアフリーの住宅の建築を検討すべきでしょう。

逆に、費用をできるだけ抑えて住宅を作りたい方はウッドショックが終わるまで待つことをおすすめします。子どもや高齢者がおらず、しばらくは今の住宅に住んでいても大きな不便がないなら待つ選択も視野に入れてみましょう。

ウッドショックが解消されるのを待つ間に、住宅設備の技術が向上し、設備は安く買えるようになっているかもしれません。数年で進む日本の建築技術に期待をしつつ、どんな家にしたいか期待を膨らませておくのも良いでしょう。定期的にウッドショックに関する情報をつかみ、現在どうなっているかをチェックして過ごしましょう。

まとめ

今回はウッドショックがいつまで続くのか、原因と住宅購入の判断方法について解説しました。

結論、ウッドショックがいつまで続くのかはまだ誰にもわからない状態です。
しかし、原因がわかっているので、新型コロナウイルスの終息がひとつの目安になりそうではあります。ただ、問題はその新型コロナウイルスの終息もいつになるかわからないことでしょう。

住宅購入をいつするか、その判断は今のところ個人個人にゆだねられています。すぐに購入するか、それともウッドショックの緩和を待つか、ご自身のご家庭にとってメリットの多い方を選ぶことが大切です。

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