注文住宅でローンを組む流れは?住宅ローン基本の3パターンとメリット・デメリット
注文住宅と住宅ローンのイメージ

家づくりコラム

注文住宅でローンを組む流れは?住宅ローン基本の3パターンとメリット・デメリット

注文住宅と住宅ローンのイメージ

注文住宅を購入する際の住宅ローンには、主に3つの組み方のパターンがあります。どの組み方を選ぶかは契約者の資産状況やライフスタイルによっても異なり、誰にでもおすすめの正解はありません。

この記事では、住宅ローンの組み方3パターンと手続きの流れ、メリット・デメリットをお伝えします。自己資金が足りず、土地の購入を諦めている方にも役立つ解決策がありますので、最後までお読みください。

注文住宅の住宅ローン4つの手続きと流れ

住宅ローンの手続きと流れのイメージ

注文住宅の購入にあたって住宅ローンを検討中の方に知っておいてほしいのが、主に4つの手続きです。どのような組み方をするにあたっても共通の流れとなっているため、はじめにに学んでおきましょう。

1.事前審査

事前審査は仮審査とも呼ばれ、申込み前に行う審査です。ローンを借りる人の信用情報や年収をチェックし、融資を行うのに相応しい人物かが判断されます。信用情報機関への確認がされるため、他のローンの滞納や自己破産歴があると借入れがむずかしいかもしれません。必要な書類は、源泉徴収票や借入金の返済予定表、身分証明書などです。金融機関によって求められる書類は異なるので、事前に確認しておきましょう。

2.本審査

事前審査に通過すると、本審査の申請が可能となります。事前審査と本審査の違いは、調査内容がより詳しくなる点です。必要な書類は金融機関によって異なるものの、主に以下のような住宅に関連のある情報となります。

本審査を通過すると、借入金額や金利、返済期間や毎月の返済額が確定して正式な契約となります。事前審査が通ったにもかかわらず、本審査で融資が認められないケースも珍しくはありません。他の金融機関の審査を再度受けることもできますので、心配な場合はあらかじめいくつか候補を上げておくと安心です。

【関連記事】
住宅ローン審査に通りやすい人の特徴とコツ!年収以外の注目すべき項目も解説

3.住宅ローン契約手続き

住宅ローンの契約は、本審査通過後に申込者と金融機関との間で行われます。契約に必要な書類は多岐に渡るため、一般的なものを以下に紹介しましょう。

金融機関の担当者から重要事項について説明を受けてから、契約書に署名と押印をして契約手続きは完了となります。

4.住宅ローン融資実行

住宅ローンの正式契約が完了したら、融資の実行までは手続きの必要はありません。融資は、家の引渡し日と同じ日に実行されるシステムです。返済は翌月または翌々月から始まるのが一般的な流れなものの、一部の金融機関では支払い開始のタイミングを相談できます。返済計画で希望がある場合は、事前に相談してみるといいでしょう。

住宅ローンの組み方3パターンと融資実行までの流れ

注文住宅で笑顔の家族

注文住宅の住宅ローンには、以下の3パターンの組み方があります。

基本の流れについて見ていきましょう。

建物のみで住宅ローンを組む場合の流れ

注文住宅購入時にすでに敷地を所有しているか、自己資金で購入できる人は、建築費のみを住宅ローンで支払います。ほぼすべての金融機関で扱っている一般的な商品のため、手続きや流れの煩雑さは多くありません。

申し込みから融資実行までの流れは、以下のようになります。

  1. 事前審査
  2. 本審査
  3. 正式契約
  4. 引き渡しと同時に融資実行

融資の実施は家の引き渡し時となるため、手付金や着工金の支払いは自己資金から払う必要があります。頭金を用意する場合は、手元の現金が少なくなりすぎないように調整しましょう。

土地購入と建築費を1本化して住宅ローンを組む場合の流れ

土地の代金と建築費用を1つのローンにまとめて支払う人の多くは、一定の自己資金は持っているものの、すべての費用を支払うには足りないケースがほとんどです。注文住宅を敷地から購入する場合、1本化の商品が主流なため多くの金融機関で取扱いがあります。

申し込みから融資実行までの流れは以下の通りです。

  1. 事前審査
  2. 本審査
  3. 正式契約
  4. 引き渡しと同時に融資実行

全体の流れは、建物のみのローンとほとんど変わりません。ただし、事前審査と本審査では土地と建物に対しての審査が同時に行われます。必要書類の量は増えますので、準備は慎重に行いましょう。

土地と建物を2本立て住宅ローンで組む場合の流れ

土地と建物をそれぞれ担保に2つのローンを組む「2本立て」とよく似たシステムに、「土地先行融資」があります。代金を支払うタイミングで土地代の融資が行われる仕組みです。自己資金の不足している人が土地付きの注文住宅を購入する際に、大きな力となってくれます。土地先行融資を扱っている金融機関は数が多くないため、「2本立て」も同時に検討しておくのがおすすめです。

申し込みから融資実行までは、以下のような流れとなります。

  1. 事前審査
  2. 土地の本審査
  3. 土地のローン正式契約
  4. 住宅の本審査
  5. 住宅のローン正式契約
  6. 引き渡しと同時に融資実行

土地の購入時に1回目の融資が実行され、次に住宅の引き渡し時に建築費の支払いとして2回目の融資が行われるのが特徴です。本審査の準備が2回あるため、書類の準備や記入の手間は2倍かかります。

住宅ローンの組み方別メリットとデメリット

住宅ローンの組み方を教わる夫婦

注文住宅の敷地をすでに所有している場合は、建築費のみのローン一択です。土地を購入する場合は、土地と建物の費用を1本化するか、2本立てにするかで迷う方は少なくありません。どちらの方法を選ぶか判断する前に、それぞれのメリット・デメリットを理解しましょう。

住宅ローンを1本化して組むメリットとデメリット

住宅ローンをまとめて組むと、申し込み手続きも1つになり、諸費用を抑えられるメリットがあります。複数のローンを借り入れると月々の返済が複雑になるものの、1本にまとめることで支払いが1回で簡単に済むのは忙しい方にとって魅力的です。

ただし、ローン融資前に必要な費用は自己資金で対応しなければいけないデメリットもあります。土地と建物の費用をまとめた場合、ローンが融資されるのは注文住宅が完成した後です。手付金や着工金などの支払いの目途を立てておけば、困らずに住みます。

メリットとデメリットから考えると、自己資金に余裕があり、手続きを簡略化したい人に向いています。

土地と建物の2本立て住宅ローンのメリットとデメリット

2本立てで住宅ローンを組むと、土地購入時と注文住宅完成時に分けて融資実行されるのがメリットです。ローンを2本に分けることで、自己資金が足りなくても対応できます。

デメリットとしては、ローン申請や契約手続きが2回必要になる点です。土地先行融資で住宅ローンを組む場合は、本審査の契約手続きを2回行います。ローン申請と契約にかかる時間と手間が2倍に増えるだけでなく、必要な書類や手数料も2回分かかるので注意しましょう。

土地を購入する必要がありながら自己資金が不足している、または建物の設計に時間をかけたい人は、2本立てがおすすめです。

注文住宅はつなぎ融資の活用も検討しよう

住宅ローンのつなぎ融資を検討する夫婦

住宅ローンを組んだ場合、手付金や中間金を自己資金で支払うのがむずかしいケースもあります。住宅が完成して融資が実行される前の支払いに対処するために、「つなぎ融資」という手段があります。

つなぎ融資とは何か?

つなぎ融資は、住宅ローンの融資が実行されるまでの間に必要な資金を一時的に借り入れるためのローンです。土地の購入代金・工事着工代金・上棟金など、注文住宅の建設に関連する費用に適用されます。

住宅ローンは注文住宅の引き渡しまで融資が行われないため、つなぎ融資は支払い資金の調達に役立つ手段です。

つなぎ融資を利用するまでの流れ

つなぎ融資を活用するためには、支払いが必要となるタイミングを明確にしておく必要があります。土地の購入から建物の引き渡しまでの流れを書き出し、どの段階でいくらの資金が必要かを詳細に計画しましょう。十分な資金計画がないと、つなぎ融資で支払いをカバーできない可能性があります。

つなぎ融資の申し込みは、建築業者と請負契約を結んだ段階で住宅ローンと同時に行います。審査に合格し、ローン契約が成立したら、必要な時点で借入金から資金を支払い可能です。金融機関によって手続きの流れが異なるため、事前の確認をおすすめします。

つなぎ融資のメリットとデメリット

つなぎ融資のメリットは、自己資金が不足していても注文住宅を建てられるという点です。住宅を買い替える場合、現在の住宅を売却せずに新しい住宅を購入可能です。さらに、一時的な融資のため、金融機関によっては担保が不要な場合もあります。

一般的につなぎ融資の金利が住宅ローン金利よりも高いのがデメリットです。つなぎ融資には手数料が発生し、追加の費用がかかります。住宅ローン控除の対象外であり、税制優遇措置を受けることはできません。

つなぎ融資のメリットとデメリットを慎重に比較し、注文住宅購入の計画に組み込むかどうかを検討しましょう。

住宅ローンを組む際に注意すべきポイント

注文住宅のリビング

住宅ローンの組み方はいくつかあるものの、どの方法を選んだとしても共通して注意すべきポイントが存在します。注文住宅を購入する際の流れの中で重要な点を紹介しますので、参考にしてみてください。

金融機関による条件の違い

注文住宅の住宅ローンには、「つなぎ融資」や「土地先行融資」といったオプションがあります。金融機関ごとにオプションや内容が異なり、ある金融機関が「二本立て」や「つなぎ融資」に対応しているからといって、別の金融機関も対応しているとは限りません。

審査基準や融資のタイミングも金融機関ごとに異なるため、それぞれの商品やオプションを比較しながら選ぶのが大切です。金融機関は自分で探すことも、住宅会社と提携している金融機関の提携ローンを利用することもできます。

金利の変動に注意する

住宅ローンに限らず、金利は常に変動しています。2023年現在は低金利が続いているものの、将来の金利動向は予測できません。低金利が続く可能性もある一方で、金利が上昇する可能性も十分考えられます。金利の種類や申し込みタイミングについて、慎重に計画を立てる必要があります。

住宅ローン減税の適用条件に注意

2024年1月以降、省エネ基準を満たさない住宅は住宅ローン減税の対象外となることが決まりました。住宅ローン減税を受ける際は、省エネ基準住宅である証明書を設計者や施工者から取得する必要があります。

(出典:国土交通省「住宅ローン減税」)

住宅ローン減税の主な適用条件は以下の通りです。

(出典:国土交通省「住宅ローン減税の概要について(令和4年度税制改正後)」)

上記の条件を確認し、住宅ローン減税が適用可能かどうかを確認しましょう。

【関連記事】
【省エネ基準】2024年最新の住宅ローンの種類と住宅ローン控除を徹底解説

専門家からアドバイスを受ける

注文住宅を購入する際、住宅ローンの組み方には工夫と専門的な知識が必要です。手続きが煩雑でも確実な融資を受けるためには、専門家のアドバイスが欠かせません。ハウスメーカーや工務店だけでなく、ファイナンシャルプランナーも頼りになります。ご自身に合った住宅ローンを見つけられるようサポートしてもらいましょう。

まとめ

住宅ローンの組み方3つのパターンと手続きの流れをお伝えしました。土地の所有状況や自己資金の有無に応じて、最適な方法は異なります。手続きの流れやそれぞれのメリット・デメリットを参考に、ご自身に適した組み方を検討することが重要です。

つなぎ融資や土地先行融資などのオプションを提供する金融機関もあるので、視野を広げて比較検討しましょう。提携ローンを利用する場合は、住宅会社や工務店を介して住宅ローンを組める安心感があります。長期にわたる返済計画を無理なく立てるためにも、専門家の意見を参考に検討してください。

家づくりコラム一覧へ戻る